【承認カードには「ご法度カード」というカードがあるんです。】

これまで「承認力向上セミナー・研修」をやってきて、感じることがあります。
このセミナー・研修では、「承認カード」を使うのですが、
この「承認カード」は。組織の中で実践してもらうのに、最も承認の効果が得られる項目を、厳選・体系化して、50枚のカードとして見える化したものです。
セミナー・研修では、「承認カード」を使って、今の自分自身の「承認力」を知るため、「カード」を振り分ける“個人ワーク”をします。
1枚1枚の「カード」の問いかけに対して、自信をもって実践できていると思ったら『YES』(2点)に、
少しは実践できていると思ったら『?』(1点)に、
実践できていないと思ったら『NO』(0点)に、振り分けていきます。
(満点は「カード」50枚×2点=100点)
振り分けのワークをする時には、自分自身を客観的な視点でみることが大切なのですが、時に、初めて「承認カード」のワークをやって、90点以上の方がいらっしゃいます。
セミナー・研修中に、その方の態度とか、他のワークでの発表とかをじっくり見ていると、普通くらいの承認力だなあと思うことばかりです。
“個人ワーク”では、今の自分の立ち位置を認識して、自分の強み・弱みを把握することが大切なのです。
学校のテストとは違って、90点だから良いわけではなのです。(15点でもいいのです。31点でもいいのです。)
自分の今を知り、今後、どのように「承認力」を伸ばしていくといいのかを知ることが、目的なのです。
今の自分を正しくアウトプットしないと、「承認力」は伸びていかないです。
「できる」(Can)ことと、「できるようになりたい」(Want)ことを混同している方が、たまにいます。
講師の側(私)も、個人ワークをするにあたって、目的をしっかり説明しないと、良い気づきを持って帰っていただけないです。
説明に注意が必要です。
これまでの経験から、一見、自信がありそうな方が、実は要注意です。
セミナー・研修で気づきが得られず、部下や同僚を正しく承認することができるようにならないなあと、想像してしまい、とても残念な気持ちになります。
もう1点、実は「承認カード」には、レッドカードが3枚あるのです。
この3枚のレッドカードは、「ご法度カード」(承認の逆効果カード)といいます。
具体的には、「統制カード」「誇張カード」「過度な期待カード」というのですが、点数が高い方には、特に「統制」カードに該当するケースが多いのです。
「統制」カードの定義では、
『統制とは、相手を自分の思いどおりにすることをいいます。潜在的な意識がそうさせることもあります。承認が統制と受け取られると(やらされ感)、相手のやる気を引き出すどころか、やる気をそいでしまいます。そして、信頼関係を失ってしまいます。』
もう1年以上前ですが、ある社労士さんが承認ファシリテーター養成講座で、84点の高得点を取られました。見た感じ、自然な笑顔がよく、自然体でいらっしゃるので、納得感があり、素晴らしい方だと思いました。
この方とは、他のデライトさんの研修でもお会いすることがあって、お話を聴いてみますと、
「自分は、部下の事務職員とのコミュニケーションに悩んでいる。以前の承認カードのワークで84点だったが、実は「統制」していた。当時は、承認と思っていたが、実は「統制」だった。助言しているつもりだったが、部下が快く聞いていないことに気づいた。」とおっしゃいました。
そんな感じには、全く見えないので、とても驚きました。
しかし、そういう他人には知られなくないことを、こうしてお話される勇気と誠実さに感動しました。
同時に、私もサラリーマン時代に同じ経験をしていて、わかる感情だなあと。
その方は、ご自身の人間力を高めて、もっといい職場にしたい、お客様のお役に立ちたいと、本当に日々ご努力をされています。
私も、見習うべき姿勢です。
自分には「承認力」があると思っていても、ひょっとしたら「統制」かもしれません。「統制」は、承認しているつもりが、実は、逆効果になってしまいます。
正しく「承認」すると、
『部下との良好な人間関係が、はかれるようになります。
部下の育成、モチベーションアップがはかれるようになります。
組織力の向上・活性がはかれます。』
経営者、働く人、お仲間、お客様、家族、みんなが幸せになれるよう、これからも、ライフワークの「承認力向上」をやっていきます。



このブログを書いたのは、愛知県、岐阜県美濃地方、三重県北勢地方で主に活動をしています、定着率カイゼン講師&コンサルタント(特定社会保険労務士、行政書士)の岡戸久敏です。
(名古屋・西三河・知多の特定社会保険労務士 – おかど社会保険労務士事務所 (https://sr-hokado.jp))