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職場のハラスメントについて
2023/10/05
愛知県知多地域、西三河碧海地域、名古屋市南部地域を営業区域としています、中小企業応援社労士(経営労務プロデューサー、特定社会保険労務士)の岡戸久敏と申します。(西三河・知多の特定社会保険労務士 – おかど社会保険労務士事務所 (sr-hokado.jp))
愛知中小企業家同友会の会報誌「同友Aichi」2023年10月1日号の2ページに、「職場のハラスメントについての定量調査」という記事が載っています。
この記事によれば、全就業者の約4割が職場で過去にハラスメントを見聞きした経験があり、更に、そのうち10.3%の人は直近3か月以内に目撃したことがあるとのことです。
この数字は、非常に多いという印象を持ちます。ハラスメントがパワハラなのか、セクハラなのか、具体的な内容はわかりませんが、多くの職場が働きやすいとはいえない環境で、従業員が我慢して働いていると思われます。
しかも、ハラスメントの被害者、目撃者の対応は、「特に何もしなかった」という回答が最も多く、41.4%に達しています。これは被害者と思われる方のうち、4割以上の方が泣き寝入りをしているということです。記事では、周囲のものが「それはダメです」と言える風土づくりが強く望まれると書かれており、全く同感です。
では、その組織風土は誰が作っていくのか。中小企業にあっては、トップの「ハラスメントは許さない」という強い決意と、情報発信にかかっていると考えます。
従業員はトップを見ています。トップの姿を見て、従業員が「言っても大丈夫。秘密は守られる。制裁を受けることもない。」と感じていないと、相談もできず、泣き寝入りとなってしまいます。
会社にとって、もっと心配なのは、”ハラスメントへの対応がダメだ”という噂が、いろいろなツールにより広がってしまい、その会社の評判が落ちること、そして、ハラスメントで辞めた従業員が損害賠償請求の訴訟を起こしてしまうことです。
見て見ぬふりをすることが起きるのは、個人のモラルの問題とともに、組織がハラスメントを許さないという体制になっていないこともあると考えます。
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