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正規社員と非正規社員の手当格差の是正指導が増えています。

2024/02/26

愛知県知多地域、西三河碧海地域、名古屋市南部地域を営業区域としています、中小企業応援社労士、承認ファシリテーター、(特定社会保険労務士)の岡戸久敏と申します。(西三河・知多の特定社会保険労務士 – おかど社会保険労務士事務所 (sr-hokado.jp)

私は、信頼をつなぐ「就業規則」と、実体験に基づく「セミナー」で、中小企業を応援しています。

ハマキョウレックス事件の最高裁判決以降、正規職員と非正規職員の間の各種手当について、不合理な格差が認められないとなってきました。

国では、都道府県労働局と労働基準監督署が連携して、事業所への指導を強めています。

事業者におかれては、国の指導を待つまでもなく、すべての社員が働きやすい環境を整えていってもらいたいものです。同一労働同一賃金の流れは待ったなしです。

(参考)2024年2月26日 日本経済新聞(一部省略、内容の同一性を損なわないで一部改変)

非正規社員の手当格差、指導急増

厚労省、23年度は12倍の1700社超に 通勤や食事、精勤など

正社員と非正規社員の間の不合理な手当格差について、厚生労働省が企業への是正指導を強めている。2023年度の指導件数は11月までで1702社と前年度の約12倍に急増。18年の最高裁判決などが後押しした。企業は非正規社員の処遇の見直しを迫られる。

「同一労働・同一賃金」の法的要件を定めたパート・有期雇用労働法8条で、正社員と非正規社員の間の不合理な処遇格差を違法と規定する。

例えば、自動車通勤が多い岐阜県では、交通費がガソリン代として通勤距離のキロ数で計算されることが多い。パート社員と正社員で計算の基準や上限が違う企業を指導し、修正させている。

指導に至るまでは、県内7カ所の労働基準監督署との連携が重要になる。労基署が事業所への定期監督などの際、パートタイム社員や契約社員の有無や処遇内容を聞き、均等室に伝える。均等室はその情報をもとに、問題がありそうな企業を選定。企業への直接訪問や経営者の呼び出しで2時間ほどかけて事情を聞き、指導につなげる。

労基署と連携

実は従来、労働局の均等室は男女の処遇差などを扱うことが多い一方、労基署は労働条件や職場の安全面チェックなどが中心で、両組織が情報交換することは少なかった。だが厚労省は22年12月、同一労働・同一賃金の浸透に向け方針を転換。10の労働局で均等室と労基署が連携する新手法を実施するよう指示し、23年には全労働局に拡大した。

全国的に平均的な規模という岐阜労働局の実績が示すように、23年度は全国で正規・非正規の手当格差を是正する指導が急増した。11月までに計7983社が報告聴取の対象となり、そのうち約2割の1702社に是正を指導した。22年度の指導実績(144社)の約12倍に上った。

厚労省の田村雅・有期・短時間労働課長は「労基署と均等室の連携方式が効果的な指導につながっている。今後も指導に力を入れる」と話す。同省は特に、通勤手当や慶弔休暇のほか、精皆勤手当、食事手当などに注目しているという。

厚労省によると、是正指導を受けた企業の中には、正社員と契約社員のみに出していた食事手当を労働時間に昼食休憩が含まれるパート社員にも拡大したり、正社員のみが対象だった精皆勤手当の支給をパートと契約社員にも認めるようになったりする改善例がみられたという。

厚労省が正規・非正規の手当格差の是正強化に動いた背景には、23年11月に閣議決定された「デフレ完全脱却のための総合経済対策」など複数の政府方針がある。政府は同一労働・同一賃金に関する法制について「その施行を徹底する」と強調している。

最高裁判決、影響

さらに最高裁が、旧労働契約法20条(現在はパート・有期法8条に条文移植)に基づく2つの裁判について18年に出した判決で、正規・非正規間の不合理な処遇の判断枠組みを示したことも大きく影響した。

この裁判は、正社員に支給されている手当が有期雇用労働者に支給されないことを「不当」として労使が争ったハマキョウレックス訴訟と、定年前後の賃金などの処遇格差を不当として争われた長沢運輸訴訟だ。 最高裁は、処遇の不当性を巡る判断では単に賃金総額の比較ではなく、賃金を基本給や手当などの項目別に分け、それぞれの支給の趣旨を考慮して個別に違法・合法を判断するという枠組みを示した。

最高裁ではその後の同種裁判でもこの枠組みを踏襲。「本給やボーナスに格差があることは一概に不当と言えないが、手当格差には不当で許されないものがある」といった判断の流れが明確になった。

手当など金銭面を巡る正規・非正規の格差是正について、厚労省の積極姿勢がどこまで続き、広がりをみせるかは今後注目される。

実は現在の是正指導の主な対象である通勤手当や食事手当、精勤手当などは、過去の裁判で最高裁が「違法」と判断したものに重なる。一方、判例で対象にされていないその他の手当については、指導の踏み込みが緩いとの見方もある。

さらに基本給やボーナスなど賃金そのものの決め方については、パート・有期法上で通常の労働者とのバランスを考慮することが「努力義務」にとどまるため、厚労省も強力な指導をかけにくい状況だ。

ハマキョウレックス訴訟で労働者側の代理人を務めた中島光孝弁護士は、近年の厚労省の指導強化を「行政指導における『違法』の目安が、最高裁判例の水準に達したといえ、歓迎だ」と話す。今後の影響について「行政の積極姿勢が、司法や企業に一層の意識変化をもたらすことを期待したい」としている。

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