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【質問】労働基準法で就業規則の周知が義務付けられていますが、具体的にはどうすればいいのですか?

就業規則は、どうして周知しなければならないのでしょうか? どのように周知すればよいのでしょうか? また、従業員への説明会はしなければならないのですか? 困っています。教えてください。

目次

回答

就業規則は、従業員に周知することによって、初めて、有効な就業規則となります。労働基準監督署への届出だけでは、有効な就業規則として認められません。

就業規則の周知の仕方ですが、①常時各作業場の見やすい場所に掲示し又は備え付けること、または、②従業員に書面を交付すること、または、③磁気テープ・磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に従業員がその記録の内容を常時確認できる機器を設置すること、これらのいずれかの方法によることになっています。

例えば、A いつでも自由に就業規則の簿冊を閲覧することができるようにしておくとか、B パソコンの共有フォルダに格納して、誰でも就業規則ファイルにアクセスできるようにしておくとか、などの方法が考えられます。

経営者が金庫にしまっている場合や、上司の「許可」を得ないと就業規則の閲覧ができない場合は、周知しているということにはならず、法律違反となります。

従業員への説明会、勉強会は、法律では義務付けられていませんが、説明会などは行った方がよいと考えます。説明会などを行うことにより、自分の会社の就業規則はどのようなことが書かれているのか、従業員の理解が進むと思いますし、運用もしやすくなります。

また、裁判では、就業規則の周知時に、労働者が理解していたか、正しく認識していたかが厳しく問われます。したがいまして、説明会や勉強会は行った方が無難です。そして、書面などで説明会や勉強会の記録を残しておくとよいです。なお、賃金制度の変更の場合には、賃金の計算方法や額について、具体的に説明することが求められます。

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この記事を書いた人

岡戸久敏のアバター 岡戸久敏 特定社会保険労務士  行政書士

人が辞めない仕組みづくりコンサルタント。
特定社会保険労務士の岡戸久敏です。

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